一般的な飲食店に必要な厨房機器とは?主に必要な機器7選を詳しく解説
この記事では「一般的な店舗に必要な厨房機器」について、主な機器7つを取り上げ詳しく解説しています。選ぶ際の注意点も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
あなたは、一般的な店舗に必要な厨房機器というものをご存知でしょうか。購入の検討を行う際には、何が必要なのかや製品名を事前に知っておかないと、調べるのに時間がかかってしまいます。そこで今回は「一般的な店舗に必要な厨房機器」について解説していきます。
一般的な店舗に必要な厨房機器
ここで言う、一般的な店舗に必要な厨房機器とは「どんな業態でも、必要となることが多い厨房機器」のことです。具体的には
・シンク
・調理台、作業台
・コールドテーブル
・食器棚
・冷凍冷蔵庫
・製氷機
・ガステーブル、ガスレンジ
以上の7つです。順に紹介していきます。
シンク
業務用シンクは、飲食店を開く場合には必須となります。一般的なシンクは
・1槽タイプのシンク
・2槽タイプのシンク
・3槽タイプのシンク
などと、水槽の数でタイプが異なります。
また「舟形シンク」と呼ばれる種類もあります。このシンクの特徴は「シンクの中にまな板を置いて調理できること」です。よく使われているのは、魚をその場でさばくような飲食店です。
シンクを選ぶ際のポイントは「食品営業許可における基準を満たしているか」という点です。食品営業許可とは「飲食店営業における基準」などを示す許可です。この許可で、シンクにはいくつか制限が設けられています。
その制限とは
・シンクが2槽以上であること
・シンク1つの大きさが「奥行き36cm以上、幅45cm以上、深さ18cm以上」であること
以上の2つです。
ただし、1槽のシンクであっても「食洗機つきの物は2槽とみなされる」というケースがあるため、念のため近くの保健所へ確認してみてください。
調理台・作業台
調理台・作業台は、何をするにも必須かと思います。シンク同様こちらにも種類があり
・引き出しつきのもの
・引き戸つきのもの
となどが存在します。
調理台や作業台は、引き出しの中に調理器具などをしまっておけるようになっているため、作業台に収納するものの検討を行ったうえで、使い勝手の良さそうなものを選ぶようにしてください。調理台や作業台の中にはスノコがついているものもあり、しっかり検討しないと木が腐るなどのトラブルが起こりますので、注意しましょう。
また、作業台は店舗の規模によっても大きさが異なるため、そのサイズにはかなり幅があります。購入を検討する際には
・厨房の広さを確認しておくこと
・搬入時の経路があるか確認しておくこと
以上の2つに注意してください。
よくあるのが
・厨房のサイズと調理台、作業台の大きさがあっていない
・搬入経路がなく調理台、作業台が厨房に入れられない
といったトラブルです、このトラブルはかなり頻発しており、最悪の場合には買いなおしが必要になります。2度手間となりますので、事前によく確認しておいてください。
材質のおすすめは、ステンレスです。ステンレスが良い理由は
・サビにくい
・手入れが簡単
以上の2点です。また、一般的にステンレスが使われていることが多く、比較的安く手に入りやすいです。材質に迷ったらステンレスの調理台、作業台を探してみてください。
コールドテーブル
作業台と冷蔵庫がくっついているものを、一般的に「コールドテーブル」と呼びます。作業台の下に冷蔵庫がついており、多くの飲食店で採用されています。調理と盛りつけなどが同時にできるため、省スペース化ができるという特徴があります。特に、厨房が小さな飲食店でよく使われています。
また、高さには種類があり、使いやすい大きさの物を選択できます。一般的には800mmが主流とされていますが、高さを調整する脚も別売りされているため、それを用いると自分好みの高さにできますよ。
横幅は600mm、1200mm、1500mmのものが主流で、一番使われているものは1200mmです。奥行きは450mm、600mmが一般的です。食材を出し入れする量なども考慮し、大きさの検討を行ってみてください。
食器棚
まず、食器棚については、食品営業基準により規定が設けられています。それは、衛生管理の観点から「扉のついた食器棚が1台以上必要」というものです。食器棚を選ぶ基準は「食器の衛生的な保管が可能か」という点です。
省スペース化のために、吊戸棚を利用するケースがよく見られますが、場合によっては衛生基準に満たないと判断されますので注意してください。具体的な基準には
・天井と棚の間に隙間を作らない
・目線より高いものは使わない
・扉つき食器棚以外は一時保管用
といったものがあります。そのため、購入の検討をする際には注意してください。
また、食器棚には「膝よりも高く、目線よりも下の高さで設置すること」などの設置基準が設けられているため、よく確認しておきましょう。材質は、調理台や作業台と同様に、掃除が楽なステンレス製がよく用いられています。また、樹脂製のものもよく使われる傾向にあります。
冷凍冷蔵庫
これは、冷凍庫と冷蔵庫、両方の機能を持った大型の厨房機器です。冷凍冷蔵庫は種類が豊富で
・サイズの違い
・冷凍庫と冷蔵庫の大きさの違い
・扉の数の違い
などといった差異が見られます。
一番気にしてほしいポイントは、冷凍庫と冷蔵庫の大きさの違いです。基本的には「冷凍庫と冷蔵庫、それぞれにどれだけ食材をストックするのか」という点で、購入の検討を行ってください。
また
・冷凍冷蔵庫全体のサイズ
・冷凍冷蔵庫の扉の大きさ
・冷凍冷蔵庫の扉の数
なども考慮した上で比較を行うようにしてください。
よくあるのが
・設置場所が狭く扉を開くと邪魔になる
・設置できたは良いがそもそも開かない
といったサイズや扉にまつわるトラブルです。
トラブル回避のためにも事前に扉を開いた際の幅の確認などを行い「設置場所に冷凍冷蔵庫を置いたらどうなるか」のシミュレーションを入念にするようにしてください。
製氷機
製氷機には
・卓上タイプ
・アンダーカウンタータイプ
・パーチカルタイプ(ストッカーが一体となったタイプ)
・スライド扉タイプ
といった種類が存在します。
当然ながらそれぞれ、形や大きさが異なるため
・設置場所の広さがどの程度か
・製氷能力がどの程度必要か
などを考慮のうえ、検討してください。
一般的な飲食店で使われる製氷能力としては「席数×約1.9kg」が目安とされています。例えば、20席保有している飲食店であれば、製氷能力が40kg以上ある製氷機を選ぶのが最適ということになります。
ガステーブル・ガスレンジ
一般家庭でガスコンロと呼ぶ部分を業界では「ガステーブル」と呼びます。ただし、形は一般家庭と異なっており、脚が高く下に棚のようなものがついていることもあります。ガスレンジは、コンベクションオーブンとガステーブルが一体化したものです。
どちらにも外管式、内管式といった種類が存在し、特徴が異なります。外管式にはノズルつきのガス栓があり、手動で栓を開き点火するため、火加減の微調整が簡単にできます。一方で内管式は圧電点火式という方式で、つまみを回し自動で点火するタイプとなっています。
ガスを使う機器は、ガスの種類によって使用できない場合があるため注意してください。また念のために、安全装置つきのものを選ぶことをおすすめします。
まとめ
一般的な店舗に必要な厨房機器については、お分かりいただけたでしょうか。同じ機器の中にもたくさんの種類が存在し、大きさや形も異なるため、あったものを選べるよう事前確認をしっかり行ってください。